うつ病に至る悪循環とその認知による改善方法

出典:「日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅱ.うつ病(DSM-5)/ 大うつ病性障害」

うつ病に至る大きな流れは上のダイアグラムのようになるそうです。ストレッサーが重なると脳機能に変化が生じ、睡眠不足等の生活リズムに影響が出ます。それと同時に、物事の見方が否定的になるので(陥りやすい思考)一人で抱え込んだり、普段ストレスに感じない事までストレスと感じてしまい、さらにストレッサーが増えていく、、、という悪循環です。

これの悪循環を断ち切るには様々な方法がありますが、主には(青)で書かれている部分を断ち切る(ⅹマーク)事で、鬱のサイクルを弱めることができます。ストレッサーに対しては根本的な問題解決。生活リズムに影響する脳機能の変化には服薬治療。気分的な脳機能の変化には、楽しい活動・選択肢を用意。否定的な見方には、より状況に即した捉え方。サポートが不充分である場合、主張訓練。といったように、様々なアプローチがあります。

このウェブサイトで取り上げるのは、楽しい活動・選択肢/レパートリーを増やすという「行動」に関することと、物事の見方をより状況に即したものとする、「思考」(正しいバランス感覚の認知)についてです。

うつ病を治すポイントとしては

1.生活のリズムを整える(睡眠、栄養、運動、休息)
2.楽しいい活動・選択肢を増やし気晴らしをする。
3.ストレスの理解と対策(状況に即した捉え方、問題解決、相談スキル)

この三つに大別されるそうですが、私は、1.2.については「行動」を用いて状況の改善を図り、3.については「思考」を分析し(考え方の癖)を見破ることで対策しています。

生活リズムと気分の波そして減薬~「ぼの」のうつ症状が改善していると感じた理由

7年間全く治ると思えなかったうつ病が、8年目になってやっと治る見込みが見えてきています。これはうつ病に8年という期間を要したのではなく、回復に必要な療法に出会うのに8年という歳月を要したといっても過言ではないと思っています。

今、私「ぼの」がうつ病が回復していると感じている理由は下記です。

1.生活のリズムが安定してきている
2.気分の波からの立ち上がりが早くなっている
3.薬の量が減っている

過去8年間、増薬なしで体調が安定したことはこれまでありませんでした。薬の調整以外に、私がうつという「気分障害」に対して持ち得た有効な対抗手段がほぼ無かったからです。もちろん、睡眠・食事・運動のような間接的に効いてくる生活のリズムを改善しようとする努力はしていました。それから、ストレスの回避等、うつが生じるプロセスに対してアプローチすることは可能でした。

しかしながら、うつという「気分」に対して、又は、だるいというような「体調」に対してできる事は0だったのです。

それが、ここ半年程度の間に、私は「気分」と「体調」に対してできることがあるという事を学びました。これが現在のうつを克服するための主な対策になっています。私はこの「気分」、「体調」は無条件で降ってわいてくるものだと思っていましたし、(実際そうである時が多いのですが、、、)またそれに対抗するためには精神論しかないのかと思っていました。ところが、「気分」「体調」が生まれる理由には「思考」というものがあり、又、どんな状況でも「行動」の選択の自由が残されているという事を知り、現在、うつに対して対抗する武器を初めて持つに至りました。

薬以外に、うつに対して対抗手段を持ち得たということが私にとっては大きな一歩でした。そして、この対抗手段とは一つのスキルであるので、スキルを磨いていくことで、うつの影響力を弱める事ができるという確信に繋がっています。完全にうつの息の根を止められるのかはまだ判りませんが、明らかにうつと私のパワーバランスは私の方に優位に動いているように感じています。

その対抗スキルをどこで学んだかというと、それはリワークプログラムの集団認知行動療法のクラスでした。
 
 
集団認知行動療法とは?