集団認知行動療法ではなぜうつ症状から脱出できるか

認知行動療法を簡単に説明します。うつのサイクルに落ち込んだ場合に、認知行動療法では主に「行動」と「認知」二つのアプローチをとることで負のサイクルを断ち切ります。

「認知」
人間は環境や出来事(事実)によって気分が落ち込むのではなく、それに対する観念(思考)によって気分が左右されます。事実に対する自分の思考の癖を把握しそれを修正することで、気分を改善させる有効な手段を得られます。

「行動」
又、人間は気分が落ち込んだ場合に、「できない事」に集中してしまい取れる行動がワンパターンになっている場合がよくあります。どんなに気分や体調が悪くとも、「できる事」に集中すれば取れる行動オプションは割とあります。体調に合わせた行動オプションを予め複数用意することで気分の落ち込みに対して行動による改善を試みます。

この二つのアプローチにより、うつのサイクルから脱出することが認知行動療法の目的です。

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生活リズムと気分の波そして減薬~「ぼの」のうつ症状が改善していると感じた理由

7年間全く治ると思えなかったうつ病が、8年目になってやっと治る見込みが見えてきています。これはうつ病に8年という期間を要したのではなく、回復に必要な療法に出会うのに8年という歳月を要したといっても過言ではないと思っています。

今、私「ぼの」がうつ病が回復していると感じている理由は下記です。

1.生活のリズムが安定してきている
2.気分の波からの立ち上がりが早くなっている
3.薬の量が減っている

過去8年間、増薬なしで体調が安定したことはこれまでありませんでした。薬の調整以外に、私がうつという「気分障害」に対して持ち得た有効な対抗手段がほぼ無かったからです。もちろん、睡眠・食事・運動のような間接的に効いてくる生活のリズムを改善しようとする努力はしていました。それから、ストレスの回避等、うつが生じるプロセスに対してアプローチすることは可能でした。

しかしながら、うつという「気分」に対して、又は、だるいというような「体調」に対してできる事は0だったのです。

それが、ここ半年程度の間に、私は「気分」と「体調」に対してできることがあるという事を学びました。これが現在のうつを克服するための主な対策になっています。私はこの「気分」、「体調」は無条件で降ってわいてくるものだと思っていましたし、(実際そうである時が多いのですが、、、)またそれに対抗するためには精神論しかないのかと思っていました。ところが、「気分」「体調」が生まれる理由には「思考」というものがあり、又、どんな状況でも「行動」の選択の自由が残されているという事を知り、現在、うつに対して対抗する武器を初めて持つに至りました。

薬以外に、うつに対して対抗手段を持ち得たということが私にとっては大きな一歩でした。そして、この対抗手段とは一つのスキルであるので、スキルを磨いていくことで、うつの影響力を弱める事ができるという確信に繋がっています。完全にうつの息の根を止められるのかはまだ判りませんが、明らかにうつと私のパワーバランスは私の方に優位に動いているように感じています。

その対抗スキルをどこで学んだかというと、それはリワークプログラムの集団認知行動療法のクラスでした。
 
 
集団認知行動療法とは?