寛解~再発・休職・退職・減薬そして増薬まで「ぼの」のうつ日記

2010年にうつ病に倒れてから2016年11月に仕事をやめるまでの簡単な年表と、2016年~2017年8月までのリワークプログラムに出会った経緯を紹介しています。

概略はこちら
「ぼの」の病気の経緯

 「ぼの」が認知行動療法の他に何をしていたのか興味がある方はご覧ください。核心を先に知りたい方は行動認知療法との出会いの項から読んでいただけますと、それでも充分流れは掴めると思います。

2010年
    4月初めてうつ病と診断休職
2011年
    セカンドオピニオン+転院
2012年
    4月寛解復職
    9月再び休職
    12月復職
2013年
    業務負荷と共に増える薬
2014年
    業務負荷と共に増える薬
2015年
    8月3度目の休職
    11月復職

2016年


    11月退職

倒れた12月



ゲーム探し
ウォーキングアプリとの出会い
罪悪感との闘い
心を磨り潰される減薬

2017年


寝ていた1月


睡眠不足は致命的
引き籠りストレス
般若心経を読む

失われた2月


チャンネル不足
身支度ができない
社会とのつながりの喪失
朝起きれないと色々困る

歩き始めた3月


図書館は針のむしろ
カフェに挑戦
バーに重なる昔の姿
できない日
予備校に行く決心

立ち上がった4月


レンタルオフィス
メンタルクライシス
最後のパニックアタック
リワークプログラムは有効
認知行動療法との出会い

安定しない5月


3日倒れて二歩前進
厳しめの選択肢と自信
諦めかけた初めての模試

悟りの6月


緊張性の胃痛に襲われる
中核信念・スキーマを探して
鬼のような通学

挑戦した7月


朝走るのは難しい
「ぼの」は夜寝れない
再び動けなくなる

繰り返す8月

認知行動療法に再びトライ
辛い通学と製図の練習

操転が始まる9月


椅子を蹴りつけ打撲

うつ病に至る悪循環とその認知による改善方法

出典:「日本うつ病学会治療ガイドライン Ⅱ.うつ病(DSM-5)/ 大うつ病性障害」

うつ病に至る大きな流れは上のダイアグラムのようになるそうです。ストレッサーが重なると脳機能に変化が生じ、睡眠不足等の生活リズムに影響が出ます。それと同時に、物事の見方が否定的になるので(陥りやすい思考)一人で抱え込んだり、普段ストレスに感じない事までストレスと感じてしまい、さらにストレッサーが増えていく、、、という悪循環です。

これの悪循環を断ち切るには様々な方法がありますが、主には(青)で書かれている部分を断ち切る(ⅹマーク)事で、鬱のサイクルを弱めることができます。ストレッサーに対しては根本的な問題解決。生活リズムに影響する脳機能の変化には服薬治療。気分的な脳機能の変化には、楽しい活動・選択肢を用意。否定的な見方には、より状況に即した捉え方。サポートが不充分である場合、主張訓練。といったように、様々なアプローチがあります。

このウェブサイトで取り上げるのは、楽しい活動・選択肢/レパートリーを増やすという「行動」に関することと、物事の見方をより状況に即したものとする、「思考」(正しいバランス感覚の認知)についてです。

うつ病を治すポイントとしては

1.生活のリズムを整える(睡眠、栄養、運動、休息)
2.楽しいい活動・選択肢を増やし気晴らしをする。
3.ストレスの理解と対策(状況に即した捉え方、問題解決、相談スキル)

この三つに大別されるそうですが、私は、1.2.については「行動」を用いて状況の改善を図り、3.については「思考」を分析し(考え方の癖)を見破ることで対策しています。

生活リズムと気分の波そして減薬~「ぼの」のうつ症状が改善していると感じた理由

7年間全く治ると思えなかったうつ病が、8年目になってやっと治る見込みが見えてきています。これはうつ病に8年という期間を要したのではなく、回復に必要な療法に出会うのに8年という歳月を要したといっても過言ではないと思っています。

今、私「ぼの」がうつ病が回復していると感じている理由は下記です。

1.生活のリズムが安定してきている
2.気分の波からの立ち上がりが早くなっている
3.薬の量が減っている

過去8年間、増薬なしで体調が安定したことはこれまでありませんでした。薬の調整以外に、私がうつという「気分障害」に対して持ち得た有効な対抗手段がほぼ無かったからです。もちろん、睡眠・食事・運動のような間接的に効いてくる生活のリズムを改善しようとする努力はしていました。それから、ストレスの回避等、うつが生じるプロセスに対してアプローチすることは可能でした。

しかしながら、うつという「気分」に対して、又は、だるいというような「体調」に対してできる事は0だったのです。

それが、ここ半年程度の間に、私は「気分」と「体調」に対してできることがあるという事を学びました。これが現在のうつを克服するための主な対策になっています。私はこの「気分」、「体調」は無条件で降ってわいてくるものだと思っていましたし、(実際そうである時が多いのですが、、、)またそれに対抗するためには精神論しかないのかと思っていました。ところが、「気分」「体調」が生まれる理由には「思考」というものがあり、又、どんな状況でも「行動」の選択の自由が残されているという事を知り、現在、うつに対して対抗する武器を初めて持つに至りました。

薬以外に、うつに対して対抗手段を持ち得たということが私にとっては大きな一歩でした。そして、この対抗手段とは一つのスキルであるので、スキルを磨いていくことで、うつの影響力を弱める事ができるという確信に繋がっています。完全にうつの息の根を止められるのかはまだ判りませんが、明らかにうつと私のパワーバランスは私の方に優位に動いているように感じています。

その対抗スキルをどこで学んだかというと、それはリワークプログラムの集団認知行動療法のクラスでした。
 
 
集団認知行動療法とは?

入院を勧められた「ぼの」の集団認知行動療法と減薬によるうつ症状の回復の経緯

うつ病で初めて倒れたのは8年前です。それからというもの休職を繰り返し、抗うつ剤/睡眠導入剤を飲み続け、なんとか経済活動を断続的に維持した8年間でした。

昨年に仕事をやめました。仕事の負荷が上昇し続け、主治医からは新たに増薬、もしくは、病院への入院を勧められたのが原因です。もはやこれ以上の負荷を体にかけるのは無理に思えました。

飲んでいた薬一覧

入院は費用がかさむため、自宅療養することになりまして、アパートに引き込もり始めました。ストレスから解放され、負担が減るかと思えば、襲ってきたのは生活への不安と社会との接点の喪失によるストレスでした。

容赦なく過ぎる日々の中、起き上がる事も出来ずに寝て過ごした日が続きました。もう自分は何も出来ない、社会復帰は絶望的に思われました。そこからいろいろな事を試し現在に至ります。

現状に至るまでには様々な行動と思考の修正が必要でした。そして体調管理に加え、減薬も並行して行いました。必ずしも右肩上がりの改善が続いたわけではありません。落ち込みと回復を繰り返し、現状に至ります。

「ぼの」のうつ日記

現在は集団認知行動療法を受けています。認知行動療法は、私にはかなり合っている療法のようで、もしくはカウンセラーの先生がとても冴えているせいなのか、効果が非常に高いと感じています。今まで感覚や精神論に頼っていた生活・メンタル面を、認知行動のスキルアップによって補完しています。論理的な積み上げができる所が特徴です。

今でも気分の波はありますが、なんとか制御できる範囲になってきています。といっても、集団認知行動療法を使いこなせるようにはまだまだで、クラスをしばらく休むと内容が抜け落ちてしまい、うつの気分にやられてしまうこともしばしばです。認知行動療法のスキルが習慣にになるよう、実践と復習をこれからも頑張ろうと思っています。

認知行動療法とは?

余談ですが、、、療養に加え一級建築士の資格取得に向け勉強をしていました。2017年3月からは予備校に通い始め、リワークと両立し、最終的に合格しました。「うつ症状」に悩まされていても、(双極性Ⅱ型の混合状態だった可能性は否定できませんが)できる事があるという事に気付きました。

一級建築士攻略