シャンビリ~パニックまで抗うつ薬サインバルタ/リフレックスの減薬・断薬の離脱症状をまとめる

はじめに


私はサインバルタを段階的に減薬して、完全に断薬したことがあります。色々な経緯で最終的に再びサインバルタを開始して、2018年12月現在は50㎎を服用しています。それに加えてリフレックスを45㎎併用していて、いわゆるカリフォルニアロケットと呼ばれる組み合わせです。サインバルタやリフレックスを飲まれている方は沢山いると思うのですが、私の知る限り、断薬記録というのはまとまった形で残されている事が少ないので、個人的な経験談として残しておきます。

あくまでも、双極性Ⅱ型のうつ症状を緩和するために飲んでいたという位置づけですので、詳しくはこのサイトの自己紹介をご参照下さい。

サインバルタ・リフレックスの飲み始め


私が初めてサインバルタを始めたのは2014年以前であったと記憶しています。ある友人の結婚式の二次会で私はサインバルタの増薬による吐き気を覚えましたので、確かだと思います。初期症状としては頭がぼーっとする、頭に血が上っている感じがする、吐き気、シャンシャン音が鳴る等色々な副作用が強く出ました。しかし2週間以内にそれは収まり、1ヵ月程度してから抗うつ薬としての安定感を徐々に発揮していったと思います。抗うつ剤といっても急に元気になったりはしませんでした。段々とうつ状態で出来なかったことが出来るようになってきたという感じです。

リフレックスはサインバルタ60㎎を服用していても、うつ症状が出てしまう事から、段々と量を増やしていきました。サインバルタの補強というような位置付けです。初期症状としては空腹感と傾眠傾向が強かったと記憶しています。リフレックスはあまりひどい副作用は出ませんでした。最大で30㎎まで最初の方は体調に合わせ服用していました。

サインバルタ・リフレックスの服薬歴


全体の服薬歴としては、2014年末~2016年11月までの2年間、60㎎のサインバルタを服用しており、2016年の11月~2017年5月まで(4度目の休職に伴い)徐々に減薬を進めました。そして、2017年5月~2018年9月まではサインバルタ無しの断薬期間を経て、2018年9月から再び20㎎からサインバルタを徐々に開始して現在に至ります。リフレックスの減薬と投薬はサインバルタとずらして行いました。解り易いように飲んでいた薬を下記に一覧表にしておきます。(注:サインバルタ・リフレックス以外の抗うつ薬・精神安定剤・眠剤についてはここでは書いておりません。)


2014年末

2年間サインバルタ60㎎・リフレックス0~30㎎
(以下S.バルタ・R.レックス)

2016年
12月S.バルタ50㎎・R.レックス30㎎
2017年
01月S.バルタ40㎎・R.レックス30㎎
02月S.バルタ30㎎・R.レックス30㎎
03月S.バルタ30㎎・R.レックス15㎎
04月S.バルタ20㎎・R.レックス15㎎
隔日S.バルタ20㎎・R.レックス15㎎
(パニック発作による薬の調整)
05月       R.レックス15㎎
06月       R.レックス15㎎
07月       R.レックス15㎎
08月       R.レックス15㎎
09月       R.レックス7.5㎎
10月
11月      (パニック発作3回)
12月      (パニック発作3回)
2018年
01月      (パニック発作1回)
02月      (パニック発作1回)
03月
04月       R.レックス7.5㎎
05月       R.レックス15㎎
06月       R.レックス15㎎
07月       R.レックス30㎎        
08月       R.レックス30㎎
09月S.バルタ20㎎・R.レックス45㎎
10月S.バルタ30㎎・R.レックス45㎎
11月S.バルタ40㎎・R.レックス45㎎
12月S.バルタ50㎎・R.レックス45㎎

シャンビリのサインバルタの断薬

主治医に相談の上、サインバルタの減薬は1ヵ月に20mgから始めようとしたのですが、最初に引いた20mgの量だけでも夜は悪夢を見続け、夜は恐怖感のジェットコースター状態でした。昼は不安感が増幅され、とてもじゃないけれど続けられないというような状況でした。よって、主治医に再び相談し、1ヵ月当たり10㎎ずつの速度で、少しずつ減薬を行っていきました。それでも辛い夜に耐える日々でした。とても辛かったのを憶えています。

私はサインバルタの飲み初めにかなり副作用が強く出ていたので、減薬するときも同様のシャンシャンいう音とビリビリする感覚(シャンビリ)の副作用と、それに加え、極度の不安や精神過敏な状態というのが顕著に出ました。特に私の主な症状であった罪悪感と向き合う夜には、それは胸に穴が開くような辛い思いがあり、正気を保てなくなるのではないかという焦燥感にかられました。

正直な感想としては、減薬がこんなに大変なのだったら2度とこの薬は飲むまいと私は思ったものです。しかし、皮肉なことに私はこの薬をもう一度飲むことになるのですが、、、

サインバルタ最後の20㎎

サインバルタ断薬で一番辛かったのは最後の20㎎を引く時です。サインバルタは最小量が20㎎カプセルしか存在していません。もちろんこれを割って飲むことが出来ないので、最後は20㎎を一気に引かないといけません。これがとても大変で、体調はかなり揺れていました。焦燥感が強く、しょっちゅう落ち着かない気分になっていて、少しどうかすると「気が触れてしまうのではないか」という強迫観念に襲われることもしばしばありました。(そんな事は決して起きないのですが、、、)

私がパニックアタックに見舞われたのはサインバルタの20mgを0にしてから4日後ぐらいでした。もともと焦燥感を強く感じていて、かつ不安感が強く安定しないと思っていた矢先の減薬でした、そもそも、そういう状況で減薬するのが間違いだったのですが、当時は早く抗うつ剤を引いてしまいたいという間違った思考をしていたので、早めの減薬に踏み切りました。全くお勧めしませんので真似をしないでください。

ただし、このパニック発作というのはもしかしたら、双極性障害の人特有の症状なのかもしれませんので、一概にサインバルタを断薬すると、パニック発作が起こるというわけではないと思います。

初めてのパニック発作

引き始め3日までは割と順調に行っていたのですが、その日私は気分が少し高揚していて、様々な考えが頭をめぐっていました。古い映画をツタヤで借りてきて見始めましたが、私はストーリーの割にかなり切羽詰まる感覚があり、映画に感情移入し過ぎている感覚がありました。いわゆる精神過敏な状態になっていたのだと思います。途中で、余りに気分が落ち着かないため、一度、お風呂に入って落ち着こうとしました。

脱衣所で服を脱いでお風呂場でシャワーを浴び始めた瞬間に、突然、呼吸が乱れ、お風呂の空間が突然狭くなったような気分になり、私はその場でパニックになりました。色々ありましたが最終的には、眠剤を飲めば良いかもしれないと思い、何とか眠剤の夜の分を早めに飲んで、パニックに耐えました。次の日はやはり不安定でしたが、パニックというほどでもなく、主治医にコンタクトを取り、パニックになった旨を伝え、その時はサインバルタを20mg頓服すればよいとの事、また、隔日で飲むようにするなどの今後の対策を練り、落ち着きました。

その後はかなり気を付けて薬のコントロールを行ったので、パニックになることは無くなり、無理な減薬は非常に危険だという事を思い知りました。ただし、再び書きますが、このパニック発作というのは、もしかしたら双極性障害の人特有の症状なのかもしれませんので、一概にサインバルタを断薬するとパニック発作が起こるというわけではないと思います。

リフレックスの減薬

減薬が大変だったサインバルタに対して、リフレックスの減薬にはこれといった症状がありませんでした。ただし、リフレックスを全部引いてしまってから、パニック発作の回数が増えています。これが純粋にリフレックスの減薬の結果であると結論付けられるかはわかりません。(他にも薬を飲んでいたので)ただし、リフレックスを多少でも飲んでいる間は一度もパニック発作に襲われたことはない事を考えると、何らかの因果関係があった可能性はあると思います。

リフレックス減薬後の躁状態

私はリフレックス断薬に成功した後、一時的な躁状態になりました。これは双極性障害特有の症状ですので、普通のうつ症状の方はあまり関係ない症状と言えると思います。私は1ヵ月程度、3時間~6時間睡眠程度で元気に動き回ってしまいました。私の通常の睡眠時間は7時間半です。かなり少ない睡眠時間で過活動を繰り返してしまい、気づかないうちにすごく疲弊してしまいました。それに加えて風邪もひいてしまい、ここから私のうつ症状が再び始まります。

リフレックス減薬後の鬱状態

うつ症状としては、作業能力の低下、気分障害、生活リズムの崩れがありました。本来であればこの頃は就職活動をしなければならなかったのですが、就職など2度とできないと思い込んでしまいました。

他にも生活の中でできる事が少なくなってしまい何もできない日々が続きました。気分は非常に辛く、心の中にラジオのノイズが入ってしまったように心がビリビリと裂けていくような感覚を持っていました。それから、焦燥感が強い日もあり、精神過敏な日は、イエモンのJAMのPVを見て気分が悪くなってしまうほど酷い日もありました。生活リズムは昼夜逆転こそしていないものの、朝は起きられずに昼頃起きる日々が続き、夜は寝付くことが難しい状況でした。

度重なるパニック発作もあり、(双極性特有の症状の可能性あり)私はこのままではもう人間らしい生活を送れることは一生できないだろうと思い始めます。うつ症状や気分の波は私は何とか我慢もできると思ったのですが、パニックだけは私はどうしても我慢できませんでした。そこで、私は副作用や禁断症状がでなかったリフレックスを再び使用することを考え始めます。

リフレックスを再び使用する

正直な話、リフレックスを再び使用することには抵抗がありました。しかし、貯金は確実に減っていき、働けない状態が続く中、生活リズムをもう一度安定させ、酷い気分から立ち直るためには、もはや抗うつ剤に頼るしか方法はありませんでした。この頃にはすでに集団認知行動療法もかなりマスター出来ており、認知のせいではなく、純粋に体調が悪いという状態が続いていたためです。調薬に全く頼ることなくうつ症状、気分障害、生活リズムの崩壊から自分を救う事は私にはできなかったのです。

そこで、断薬にそんなにてこずらなかったリフレックスだけなら開始しても、最悪また止める事も出来るだろうと飲むことを決意し、飲み始めたのです。実際飲み始めると、体調は少しずつですが回復に向かっていき、少しずつ諸症状が緩和されていきました。

サインバルタを再び使用する決意をする

リフレックスだけでは、体調の回復は思うように進みませんでした。うつ症状と、気分障害についてはリフレックスだけでもだいぶ改善しました。しかし、生活リズムだけは何故か整わなかったのです。生活リズムが整わなければ安定した就労を行う事が出来ません。このままでは貯金が先に尽きてしまう。気分障害はある程度、認知レベルの集団認知行動療法スキルで回避できるのですが、朝起きれないという事だけはどうにもできませんでした。

そこで、私は最終的に、サインバルタ無しでは社会人として立ち上がることはもはやできないと結論付けました。もう一度働くためであれば、もう2度と飲まないと決めていたサインバルタも飲むしか選択肢は残されていないと悟ったのです。この人生をもう一度生き抜くために私にとってサインバルタは無くてはならない。むしろサインバルタを飲む事さえ欠かさなければ、健康的な人生が自分に再び訪れる可能性があると。その可能性に賭けて、今後の人生をずっとサインバルタに依存する覚悟で飲むことを決意します。

2度目のサインバルタの服薬

サインバルタの副作用は2度目もキッチリありました。飲み始めから体調は大きく揺れ、うつ症状が増幅されたと感じるときすらありました。頭はボーっとし、消化器官に影響と、様々な身体症状が出ました。それでも2週間~1ヵ月程度でその揺れは収まり、(長かった!)心のベースラインがグッと押し上げられて安定していくのが1ヵ月程度で感じる事が出来るようになりました。

薬を増量するたびに体調を崩していましたが、やはり2週間以内に大体の症状は治まっていき、効果は1ヵ月後ぐらいに生活リズムの安定という形で、目に見えてきたと思います。サインバルタの効果はやはり絶大だと思います。サインバルタ50㎎にして、やっと定期的に朝起きれるようになりました。そして、私は2018年12月現在、安定した心と、生活リズムを取り戻しつつあります。

断薬の経験を踏まえた感想

お薬は飲まないでも認知行動療法等でうつ症状を治せるのであればその方が良いと思います。しかし、そもそも療法を受ける事ができない体調であるのならば、ある程度服薬に頼るのは仕方のない事だと思います。私は決して抗うつ剤が万能であるとは思いませんが、認知行動療法などの認知での対応レベルでどうしようもない症状は、服薬で調整することは非常に効果的です。上手く取り入れて、なるべく早い段階から認知スキルによって対応できれば良いと思います。

国によっては認知療法がうつ病のプライマルケアになっているそうです。服薬は二次的に行うという方針の国が存在するくらい、認知療法はメジャーになりつつあるので、服薬だけの方は認知療法になるべくシフトできると良いのではと個人的には思います。そして、服薬治療はなるべく最低限にするというのがセオリーになると思います。サインバルタには副作用や悪い面もありますが、私にとっては総合的に考えると良いお薬であると感じています。

私にとってサインバルタの悪い面と良い面と両方がありますが、私にとっては現状では飲むメリットが上回っているのです。10年後はどうか、それは分かりません。でも、今の私には必要なお薬です。薬を飲んででも人生を切り拓けるのであればそれで良いと思っています。生き残るための一つの手段です。