認知療法ケースワーク:対人ストレス 自責感を乗り越える

本日の課題・本文

Aさんは30代男性、PC関連の仕事をしています。入社以降、同じ会社で勤務を続けています。20代の頃は問題なく働いていましたが、30代になって他の部署へ異動になると、移動先の上司から「ここができていない」「やるきがあるのか」と叱責されるようになりました。Aさんとしては一生懸命にやっているつもりでしたが、それは認めてもらえず繰り返し上司から「うそはつかなくていいから」などと否定されてしまいます。「高圧的で嫌な上司だ」と思う反面、上司に言われる通りミスも多い事から「私がミスをするから上司に怒られるんだ」「私が悪いんだ」と考えるようになりました。職場には5人同僚がいますが、同僚たちは「じょうしは職務能力の高い人だ」といっています。しかし、Aさんは上司にわからないことを質問しても「そんなことは常識だ」「いままでなにをやっていたんだ」としかられるだけでどうしていいか分からず、だんだん高圧的な上司に遭う事が怖くなり、自責感も強くなっていきました。すると、だんだんと気分も憂鬱になり朝起きれずに出勤できなくなりました。

Aさんの悪循環をまとめてみましょう


状況:他部署へ異動、十分に仕事は憶えられていない、上司からの叱責
思考:高圧的で嫌な上司だ、私がミスをするから、私が悪いんだ
気分:怖くなり、自責感も強く、憂鬱になり、
身体:朝起きれずに出勤できなくなり、

考え方の癖を検討してみる


「私が悪いんだ」→ 個人化・結論の飛躍
「高圧的で嫌な上司だ」→ レッテル貼り・感情に基づく推論

状況に即したか捉え方の検討


「私が悪いんだ」→ 慣れていないから、ミスが多い。新しい仕事の時は慣れるまでしょうがない。出来ない所でなくできたところをカウントすべき。
「高圧的で嫌な上司だ」→ 職務能力の高い上司から能力を高く見積もられているために指導のレベルが高い。(期待されているから指導が起こるというポジティブ評価と受け止めた)ある意味好意的。

対処方法の検討


スペックの高い上司の目標設定に引きずられて自己評価が下がってしまっている状態。→ 目標設定の失敗
新しい仕事に慣れる、できる事を増やすという、自己の目標設定をしっかり持つ。

上司の目標設定は長期的なものとして参考レベルに記憶するに留める。

残業が発生しているわけではないので、叱責さえ苦にならなければ実害はないはず。

感想


上司にこういう人、必ずいます。君主論的な手法を使って恐れられる上司を演じる人ですね。この手法を真に受けると辛いものがあります。世の中にはこういう人が一定の割合でいるので、このシチュエーションはほぼ遭遇すると考えて良いと思います。

対処方法はパーソナルに取らないという事と、上司から褒められるような事を目標にしない事だと思います。上司は怒るもので、信号は赤になるのと一緒ぐらいの気持ちで働きたいものです。